Body Arts Laboratory

インターン経験者より

インターン経験者より―

インターンをして私の世界は広がりました。私達は連日行なわれる公演の照明、音響、舞台監督さんの補助、その他雑用等を、リハーサルから本番、片付けまでお手伝いさせて頂きました。まず驚いたのはスタッフの方の技術の高さです。多くの経験から、振付家の欲するものを察し提供していくのです。そしてその仕事のタフさ。私など少しお手伝いしただけで息切れものだったのに、それをむしろ楽しんでこなすのです。アーティストはダンサーだけではありませんでした。たくさんの人と素晴らしい技術が一つの作品に集結し、やっと公演ができるのです。
またWWFesでは、山崎広太さんを中心に多くの著名なダンサーが参加し、他では観られないコラボレーション作品に立ち会うことができます。私たちは、それらがどのようにリハーサルされ、本番へ向かうのかを垣間見ることができるのです。私はこの経験を通して、今まで如何に狭い世界にいたのかがわかりました。その事に気付かせて頂いた事に本当に感謝致します。

石山千尋|学生、日本女子体育大学、21歳


インターンとして関わったことで、ほとんど全てのワークショップのクラスとイベントに関わることができました。私はモダンバレエと勅使川原三郎さんのワークショップのみ学んできたので、他の世界のことを全く知りませんでした。多くの面白い取り組みをされているダンサーや俳優の方々、踊りをはじめ表現への思いが強いワークショップ受講者の方々の近くで時間を過ごすことで、新しい刺激を常に受ける日々になりました。自分には情報量がありすぎて、頭の中がこんがらがってしまったことも何度もありました。しかし、今日は〇〇さんのワークショップだ!と一日をワクワクした気持ちで始められる毎日はとてもありがたいものでした(それも無料で!!)。
スタッフ間での連絡がちゃんとついていなかったり、進行の打ち合わせが上手くいかずにプログラム自体に影響が出てしまったりと、トラブルも多少あったものの、山崎広太さんをはじめ、広い人的交流をもつ方々が力を入れているこの新しい組織ができる可能性の大きさを感じました。

学生|22歳


昨年2009年のWWFesには、フリーパスで様々なワークショップやテクニック・クラスにダンサーとして参加しました。普段、方々に場所を変えながら、興味のあるクラスを受けていたので、ワークショップ期間中、フェス内で様々なクラスを受講できるのは、とても貴重な場だと感じていました。フェス自体にも興味を持ち、今年は、インターンとしての参加を希望しました。
インターンとして参加して何よりも実りがあったのは、ショーイング期間中、多くの作品と関われたことです。主に、会場の整備と、照明・音響のオペレーション、記録撮影を他のインターン生と立ち回りで担当しました。照明や音響のオペレーションの補助をしながら、音や光が、舞台作品を構成する要素として、いかに重要かを改めて知りました。
主宰である山崎広太さんが、「ダンサーは踊ること以外の能力を身につけて、照明や音響、衣装など舞台に関わる別の役割も担えるようになるとダンスの世界は広がっていく」ということを何度か仰っていて、そのことが印象深く残っています。
お手伝いをしながら、普段公演を観に行くだけでは知り得ないアーティストの方々のお話が聞けたことも学びの多いことでした。更に、スタッフの面々も、ダンサーや、表現活動に携わっている方々であることにも刺激を受けました。表現者としての活動だけでなく、フェスを運営していく上での事務的な作業や、現場の仕切り、関わる全ての人々との連絡のやりとりなどをてきぱきとこなしていく姿は、インターンとして参加する上でのモチベーションを高めてくれたと感じています。
今後も表現する側、支える側を行き来しつつ、多角的にWWFesに関わっていけたら良いと思っています。

川田夏実|ダンサー、財団法人うつのみや文化創造財団勤務、29歳


※WWFes 2010では、インターンシップ応募者は、公演スタッフとして参加する条件に、エデュケーション・プログラムのほぼすべてのクラス(特別な規定のワークショップを除く)に参加できる制度を実施しました。

Photo: Ryutaro Mishima

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