Whenever Wherever Festival 2010

シェア・プログラム【美香子@LOVE】

7/7[水]
Showcase 1|15:00-|700円[終演後トークあり]
Showcase 2|19:45-|700円


キュレーター:
黒沢美香

振付家:
サエグサユキオ《ありがとうという気持ちでいっぱいです》
西脇さとみ《風流‐失ったらまた入る‐》
堀江進司《インポテンツ》

キュレーター(振付家)が選出した3人の若手振付家がそれぞれ20分程度の作品を創作し、その創作プロセスを全員でシェアするプログラム。2か月間のリハーサル期間を設け、キュレーターと3人の振付家が、お互いに何度もプレゼンテーションし合い、フィードバックを重ねながら作品を創作し、公演する。キュレーターが与えたテーマにアーティストが挑むことも、また、ダンサー経験は長いが振付家としてあまり経験のないダンサーに、振付家への一歩としての場を提供することも可能である。

美香子@LOVE
例の異常な奏功ですが二回めは場を円の形に変えました。 お客さんが円陣を組みその中で踊るスタイルです。カズオが先にやりましたが初回の不発を挽回するそれ以上の神業で、あまりの気高さに私は泣いていました。圧倒されると脳が膨らむのでしょうね。なにも喋れなくなり自分が崩壊したことを知りました。幸福でくらくらだったのです。結局その豊さとは、如何なる言葉を紡いでもその場にいた人としか共有できないという結論に再びつまづき戸惑っています。偉大な人が亡くなったように、ダンスがこの世の中からなくなったことを惜しみ、空虚に慣れようとしていましたが、あったんですね。ならば生きていけると腹から思いました。[黒沢美香]


黒沢美香|Mika Kurosawa
1985年黒沢美香&ダンサーズ立ち上。99年遅蒔きのソロデビューと称して「薔薇の人」シリーズを毎年開催。他に別名活動、2003年無国籍民族舞踊の“風間るり子”と、09年<グループ2時間>において郵便局に勤める“小石川道子”としてデビュー。受賞歴は舞踊コンクールで1位を5度受賞の他、新人賞、優秀賞、舞踊批評家協会賞、日本ダンスフォーラム賞受賞。53才。
http://www.k5.dion.ne.jp/~kurosawa

サエグサユキオ|Yukio Saegusa
制約があると同時に予測される不慮の事態から守られている劇場表現は ひきあいません。私が境界を彷徨う表現に到る要因は荒井と出会ったことです。絶望と幼児、擢んでた記憶力を持つ彼との作業を経て、表現は領域を逸脱し予測世界は霧散しました。最も印象に残っている出来事はラモンテ・ヤングに日本の風俗雑誌をプレゼントしたことです。前衛音楽の巨匠と少女たちの裸身がフェアライトの黒い画面の前で照り起くる構図は芸術です。

西脇さとみ|Satomi Nishiwaki
1990年、ダンスバターTOKYO(古川あんず)に影響を受ける。その頃到達した恍惚と幸福の踊りにはその後は至っていない。もがいているうちに天から与えられた。今度はそれらを奉り喜びで満ちた振り撒きダンスを。即ち振付家ならず振撒家(ふりまきか)と称して身体を置こうと二児の母(虹の母)は始動した次第です。2003年黒沢美香&ダンサーズの「ダンス☆ショー」不出から約7年間踊る身体を休止。多方面から身体の喪失と統合を試みる。

堀江進司|Shinji Horie
目に見えない不安に怯える中年の季節に突入し、労働と表現の両立を試みる39歳。高校生の頃に音楽を通じてダンスの存在を知った。就職での上京を期に沢山の舞台に触れて踊りたい気持ちが高まる。江原朋子さん、上杉満代さんと稽古の時間を過ごし、貴重な体験と多いなる財産を授かった。そんな渦の中で黒沢美香と出会い、稽古やダンサーズの活動に合流。歴史の連なりの上にある身体の秘密を解読中。2009年本気で取り組んだソロダンス《にわかに鼻血》発表。

Photo: Photo:Body Arts Laboratory

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