オンライントーク
《ダンスらへんの生息地図──リロケーション座談会2025》

リロケーション座談会の第二弾。前回(2023年)は都市部から別の地域へ移住した主に上演を活動の中心とした振付家たちに登壇していただきましたが、今回はダンスを起点にしつつも様々な各地(秋⽥・神⼾・⾦沢・神津島)ごとの活動を立ち上げるアーティストを紹介します。
彼らに共通するのはいわゆるダンスインフラのあるところ出発のアイディアではなく、その場所の文脈や環境、人との関係などによってゼロからスタートしたダンスがむしろ色とりどりに別のことをも引っ張り上げているように見えることです。
ダンスだけが不自然に自立せずにあるようなそんな景色を想像しています。
開催情報
ゲスト:加賀⾕葵、⼩松菜々⼦、ちびがっつ!、⾓村悠野 ほか
企画:Aokid、⻄村未奈、福留⿇⾥
日時:2025年2月25日(火)18:30−21:30
配信方法:オンライン配信(Zoom)
料金:無料
*ドネーション受付中[任意](1口 500円):
https://wwfes2025donation.peatix.com/
参加方法:申込制(Zoom URLをお知らせいたします)
*開催後、期間限定でのアーカイブ無料公開を予定しております。
プロフィール

加賀谷葵|Aoi Kagaya
秋田市生まれのダンサー・振付家。
11歳よりモダンバレエを川村泉に師事。秋田大学で特別支援教育を学び、卒業後は小学校で3年間勤務。2017年文化庁新進芸術家海外研修員としてイスラエルへ、1年間の研修ののちフリーランスダンサーとして活動。2019年冬、帰国。
帰国後は、ひとりのお客様のための即興ダンスパフォーマンス『ダンス、おひとついかがですか?』(2020~)や、ジャンルを超えたアーティストたちによるプロジェクト「渦」(2023~)、ビル全体をつかった複合展「言葉と体」(2023, アーティスト後藤仁と共同企画)を開催するなど、地元秋田を中心に県内外で活動中。ダンサー安達香澄、ジャグラー山村佑理が主宰する北東北発のダンスサーカス「BAZAR」のメンバーとしても活動している。

小松菜々子|Nanako Komatsu
ダンサー・振付家。1993年生まれ。神奈川県出身。神戸市在住。
「コモンズ」という都市計画における、公でも私でもない中間にある空間の捉え方を軸にダンス作品の制作を行う。即興的に繋がる人と人のコレオグラフィーに興味を持ち、自身の家の一階を本屋兼オルタナティブスペース兼公園(空地文庫 2024-)にしたり、道端に花束を置いて顔の見えない誰かにプレゼントしたり(give me some skin projct 2021-)、定期的な読書会を関西圏で開催している。

ちびがっつ!|CHIBIGUTS
現代パフォーマー、ダンサー、美術作家、ガッツ動家
2005年よりストリートダンスを始め、数々の大会に出場(B-BOY PARK2009 solo battle準優勝)。アートプロジェクト「気流部」主要メンバー。太陽の人。
MuDA、山/完全版などの経験を経て現在はソロでダンサーや美術作家として活動中。全世界を「アートとガッツで大爆笑!」させることが目標。

角村悠野|Haruno Kakumura
神津島在住の舞踊家。
9歳の頃青少年育成を目的にした演劇に出会い、7年間舞台活動に参加。その後桜美林大学に入学しバレエとコンテンポラリーダンスを学ぶ。踊りを木佐貫邦子、上村なおかに師事。在学中より創作活動を行う。 2011年-2015年まで舞踊家 黒沢美香の稽古場に通い黒沢美香&ダンサーズとして踊る。2016年活動拠点を離れ神津島に移住。生活の中に潜むアートに着目しながら、多方面での表現を試みる。地域に根差し、アートを介在させたコミュニティづくりに取り組み、自身の身体、踊りの探究を続けている。

Aokid|アオキッド
ダンサー、アーティスト
1988年東京生まれ。2008年までブレイクダンスチーム廻転忍者として国内外で活動。東京造形大学映画専攻在学中よりビジュアルアートやパフォーミングアーツの制作を開始。「架空の街を作る」をコンセプトにした“Aokid city”や、代々木公園を舞台にゲリラ的にアーティストの発表を展開する“どうぶつえん”、渋谷の街を舞台に1時間街や通りゆく人とともに踊り、その後1時間ビールを片手に話したりする”STREET RIVER&BEER”といった都市へのアーティストなりの応答を行い、一方で個展や公演、ライブなどといった仕切られた空間での制作を行き来した活動を続ける。
WWFesは2017年より参加。

西村未奈|Mina Nishimura
禅思想に影響を受けながら身体表現活動を行う。近作に「エクソシストの反対語を探しながら、森の地図を描くこと。」(2021-2024、Jacob’s Pillow Dance Festival/Danspace Project)、「ゾンビになる練習」(2023、BMC Museum+Art Center)など。’17 米ダンスマガジン 優秀舞踊家賞、’19 現代芸術財団賞(FCA アワード)受賞、’23 ’24 USAフェローシップ 連続ノミネート。ベニントン大学所属、エマーソン大学、プリンストン大学ゲストアーティスト。担当講座に、「不在のアート」「More-than-human-dance」など。(主に遠隔)霊気、エネルギー解剖学、盆踊り、ラップ初級プラクティショナー。

福留麻里|Mari Fukutome
ダンサー/振付家
ダンスのはじまりや、ダンスになる手前にある可能性を探り、いくつものやりとりから生まれる感覚や考えや動きを見つめながら、様々な場や状況、人と共に踊っている。毎日をからだで遊ぶための言葉のレシピプロジェクト「ひみつのからだレシピ」それぞれの日常で発生する様々な動きに “小さなダンス” を見出していく「小さなダンスクラブ」など。2020年より山口県在住。2024年から1年間、ギリシャのアテネで生活、活動。