Whenever Wherever Festival 2021

Sierra|永田康祐

永田康祐
《Sierra》2017
[参考図版]

日時:
12.23 Thu 11:00−20:00
12.24 Fri 11:00−20:00
12.25 Sat 13:00−20:00
12.26 Sun 12:00−18:00
会場:スパイラルホール

キュレーター:いんまきまさこ


Sierra(シエラ)とは、MacOSのヴァージョン名です。その由来となったカリフォルニア州(アップル本社所在地でもある)のシエラネヴァダ山脈。コンピュータが起動すると、通常、背景であるはずのデスクトップ画面上のシエラネヴァダ山脈が動きだし、土地の歴史の説明映像が自動音声で展開されます。また、移動するGoogleストリートビューの画像とともにシエラネヴァダ山脈にかかわる、西部開拓時代のある家族のドラマも個人的なモノローグとして語られます。観客は、インターネットに接続されたコンピュータという土地を旅するように出来事を体験しているとも言えます。コンピュータの世界から再び見いだされた、これらの特異な場所を彷徨うときたしかに生起する感情は、どのような主体に宿るものなのか。その不確かさを本作は静かに問いかけてくるようです。[M.I.]

※パフォーマンス上演空間での展示のため展示作品の鑑賞が困難な場合があります。ご了承ください。


永田康祐|Kosuke Nagata
アーティスト
1990年愛知県生まれ。社会制度やメディア技術、知覚システムといった人間が物事を認識する基礎となっている要素に着目し、あるものを他のものから区別するプロセスに伴う曖昧さについてあつかった作品を制作している。主な展覧会に個展「イート」(gallery αM、2020−2021)、「あいちトリエンナーレ2019:情の時代」(愛知県美術館、2019)、「第10回恵比寿映像祭:インヴィジブル」(東京都写真美術館、2018)など。主なテキストに「Photoshop以降の写真作品:「写真装置」のソフトウェアについて」(『インスタグラムと現代視覚文化論』所収)など。
http://knagata.org

Photo: Photo:Body Arts Laboratory

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