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日時:2022.1.16 Sun 21:00−23:00(視聴無料・投げ銭あり)
出演:武藤⼤祐
キュレーター・聞き手:福留麻里、西村未奈、いんまきまさこ
オンライントーク第2回は、ダンス批評家で群馬県立女子大学准教授の武藤大祐さんをお迎えします。武藤さんが2021年に出会い見続けるストリップを主なトピックに、「踊りと生」と題してお話しいただき、その身体表現の可能性に迫ります。また、“生活とダンス”を軸に大学での実践やアジア芸能にも触れていただく予定です。
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ここ数年間で急激に変化してきたストリップのシーンにおいて、ダンスがとても豊かな状況になっている。その豊かさは、バレエを起源とする「舞台芸術」としての舞踊文化とは異質な次元に属し、踊る人・見る人の「生」のあらゆる側面に直接関わってくる性質のものと思える。ストリップを軸としてダンスを考え直してみたい。──武藤大祐
関連テクスト
・武藤大祐「踊り子たちの淡々とした野性味:『ヌード・アット・ハート』」『SPUTNIK No.6』(山形国際ドキュメンタリー映画祭2021)p.7
・ストリップの文集『ab-(あぶ)』(編集:結城敬介、2021)武藤大祐・結城敬介対談所収
ダンス批評家の武藤大祐さんによるトーク「踊りと生」は、ストリップという踊り=身体表現の可能性を主題に展開されました。制度や社会的規範を“脱ぐ”こととしてのストリップの裸と、その踊りを媒介にした、踊り子と観客との共犯関係を捉える内容でした。
はじめに、ストリップへと至る関心の推移として、ジャドソン教会派・アジアのコンテンポラリーダンス・郷土芸能に触れられました。そして、ストリップとの出会いと、現在のストリップの基本的構成とダンスとしてのストリップの特質が説明されました。ここまでの内容への視聴者からの質問の応答も交え、前半が終了。後半は、注目する踊り子(宇佐美なつ・友坂麗・望月きらら他)の表現について具体的に語られました。裸体を用いた踊りの表現として随所で舞踏にも言及されました。
最後に、社会的規範からの逸脱とも捉えられるものとして、群馬県立女子大学での芸術プログラムで行われた写真コンテスト「人外ガールズコレクション」についても紹介がありました。
トークシリーズについて
Whenever Wherever Festival 2021(以下WWFes2021)では、2022年1月の毎週日曜夜に全4回のオンライン・トーク(視聴無料)を行います。2021年12月26日に終幕したWWFes2021は、青山という場所にフォーカスしたダンス/パフォーマンス・フェスティバルでした。またそれは、都市空間やオンラインなどにひろがる、生活とともにあるダンスへの考察も含むものでした。一方、これまでWWFesは、プロジェクトと実験、そして相互批評を含む学びと対話が一体となった運動体として、特定の場所を持たずにアーティスト主導で活動を続けてきました。トークシリーズでは、固有の場所と結びついた(あるいは結びつかない)さまざまな身体表現のあり方、身体像を探ります。
2022年1月9日、1月23日は出演者とキュレーターがフェスティバルを振り返るかたちで、1月16日、1月30日はダンス/パフォーマンスの制作・実践・批評に携わるゲストをお招きしてお届けします。
武藤大祐|Daisuke Muto
ダンス批評家
1975年生まれ。ダンス批評家、群馬県立女子大学准教授(美学・舞踊学)、振付家。近現代アジア舞踊史、および振付の理論を研究している。共著『Choreography and Corporeality』(Palgrave Macmillan、2016)、『バレエとダンスの歴史』(平凡社、2012)など、論文「デニショーン舞踊団のアジア巡演におけるヴァナキュラーな舞踊文化との接触」『舞踊學』第43号(2020)、「限界集落の芸能と現代アーティストの参加」『群馬県立女子大学紀要』第40号(2019)、振付作品《来る、きっと来る》(2013年初演)など。2018年より「放課後ダイバーシティ・ダンス」ディレクター。
Photo: Photo:Body Arts Laboratory