Whenever Wherever Festival 2021

山口静|545444

山口静
《545444》

ぜったいに動かないぞって顔してる。ツルツルでぷくぷくで。ほら、力んでるもんね。ワイヤープランツ。右のお尻のポケットには四角いプラスチック。コーンの多いこと。タイルと曲線にそそられる。美女は腕を出すんです。そうしてカーディガンを羽織るんです。あ、午後の紅茶のレモンティーだって。これっぽっちも風が吹いてくれない。ほら、フーッとね。紀伊國屋のフォントが好きだ。それは彼らも知っていること。秋の新商品はほうじ茶とブラックティのブレンド。目を開けて歩いていれば知り合いにも会える訳です。髪の先までデザインしているんでしょうか。南青山5丁目。南青山5丁目。土はどこへ隠したんだろう。うつむく少年。空は白くてね。545444。ラジヲっぽい、らしい。目を細めてね、覗きます。まだ少しある。手描きはやめちゃったのかな。ナチュラルに揺さぶられる。あ、緑のポシェットの人だ。艶やかな黒が繰り返し繰り返し。馬を3頭、背中に飼っているようです。紙のカップが倒れる音だね。これがお姉さん、だって。もう忘れちゃったのかな。きっと傷んでいるんでしょう。うん、鼻に当たる。オレンジのおかっぱ。お洒落な方の。赤子も入る大きなルイヴィトン。知っている名前を口に出してみる。ばあちゃんなのか、じいちゃんなのか。紺色のママさんたちが向かってゆく。人としてどうなのって。あれはね、小豆色っていう。私も覗く、あの人も覗く。けどどうしてか目が合わないんだ。薄いピンクの立体系。真面目にね、ナンバーをつけよう。押し上げろ。音のしない街。うつくしさとは。

Photo: Photo:Body Arts Laboratory

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