Whenever Wherever Festival 2026
Whenever Wherever Festival 2026
オルタ“ナラティブ”と living space(s)

開催情報

Whenever Wherever Festival 2026
オルタ “ナラティブ”と living space(s)

2026年1月28日(水)-2月8日(日)

旧ノグチ・ルーム

山﨑広太 新作戯曲ダンス公演
《右の眼、交差するデリカシー、⻘炎球、骨と直線(する)》

日程:2026年1月28日(水)〜31日(土)[4日間5公演]
共催:慶應義塾大学アートセンター(KUAC)
助成:公益財団法人セゾン文化財団
住所:港区三田2-15-45 慶應義塾大学三田キャンパス南館3Fルーフテラス

麻布子ども中高生プラザ

チーム・チープロ ワークショップ
《ローラースケート de DANCE DANCE DANCE! シーズン2》

日程:2026年1月31日(土)
住所:東京都港区南麻布4-6-7

SHIBAURA HOUSE

イベント
《living space(s)》

日程:2026年2月7日(土)〜8日(日)[2日間]
住所:東京都港区芝浦3-15-4
※今後、ワークショップなど参加者募集予定。


キュレーター:Aokid、五月めい、西村未奈、山﨑広太
制作:岩中可南子、林慶一

音響(2/7-8):齊藤梅生
セノグラフィー(2/7-8):小駒豪
記録写真・映像:前澤秀登・加藤和也
グラフィックデザイン:松本直樹
ウェブサイト:中村泰之

主催:一般社団法人ボディアーツラボラトリー
助成:(公財)港区スポーツふれあい文化健康財団〔Kiss ポート財団〕、アーツカウンシル東京[東京芸術文化創造発信助成(単年助成)]芸術創造活動

助成:

助成(山﨑広太 新作戯曲ダンス公演):

お問い合わせ
E-mail: wheneverwherever.2020@gmail.com
Tel:080-3574-0207(担当:岩中)

アーティスト

2026年1月28日(水)〜31日(土)
旧ノグチ・ルーム

戯曲/振付:山﨑広太
パフォーマンス:石川朝日ナット・フレデリクソン西村未奈モテギミユ

2026年1月31日(土)
麻布子ども中高生プラザ

チーム・チープロ

2026年2月7日(土)
SHIBAURA HOUSE

武本拓也木村玲奈Aokid青柳潤西村未奈豊田ゆり佳坂本恭隆藤村港平岡直人福留麻里砂連尾理(書簡)宮下寛司山﨑広太高橋真美都田かほ石田武根本しゅん平話すかわりに踊るらぼ のーちらすazroom 遠藤朝恵María de los Ángeles PaisNOT GUTTER

2026年2月8月(日)
SHIBAURA HOUSE

西澤諭志金川晋吾かんのさゆりたくみちゃんAokid青柳潤西村未奈田中瑞穂人と地域を元気にする盆踊り実行委員会福留麻里時里充花形槙藤村港平土屋光チーム・チープロ杉本音音朝井裕介喫茶みつる飯塚大周NOT GUTTER

コンセプト

オルタ “ナラティブ”と living space(s)


living space(s) は、いまこの場所、を複数の出来事が同時にシェアしているところから立ち上がる

Whenever Wherever Festival(WWFes)は、ダンサーや振付家を中心としたアーティスト・コレクティブが運営する実験的なダンス/パフォーマンス・フェスティバルです。12回目を迎えるWWFes2026は、「オルタ “ナラティブ” と living space(s)」をテーマに、東京都港区のパブリックスペースや、コミュニティスペース、区立の施設などを会場に開催します。

WWFes2026では、ナラティブに対する新たな視点「オルタ “ナラティブ”」と、「living space(s)」としてのアートプロジェクトの実施形態を焦点にします。物語には、地域それぞれの共同体などを束ねる力がありますが、その伝播・成り立ちに大きく作用するのが、物語を語る技法・語り方(ナラティブ)なのではないでしょうか。包括的で牽引力のある、いわば強いナラティブに対し、周縁化されたナラティブの複数性に注目すること。そして、異なる個々のナラティブと、そこに立ち現れるさまざまな時間がもたらす断片が反射し、緩やかに交錯する状況。そうした場自体と出来事との影響関係が生成する、微細な変化のかたちをオルタ “ナラティブ”と捉え、プロジェクトを通して前景化することで、都市における場や共同的なあり方を探ることがこのテーマには込められています。

SHIBAURA HOUSEの2日間のイベント「living space(s)」では、公募参加者とアーティストによるそれぞれのプログラムを主催者が共同で企画し、ワークショップ・レクチャー・パフォーマンスなどが同時多発的に生起します。観客・非観客、プロ・アマの垣根を越えて、多様な生活背景を持つ人々が無意識のうちに侵食し合い、影響をおよぼしながら、複数の出来事同士がフラットに共存する場を生み出すことを試みます。


living space(s)のための覚え書き

living space(s) は、いまこの場所、を複数の出来事が同時にシェアしているところから立ち上がる。マルシェ的なこの場所にいると、ゆるやかなBGMやラジオ放送に混ざって様々な音が飛び込んでくる。ちょっとした誰かの感情の機微や、思考の断片や、痕跡の匂いまでもが変則的なリズムとなって自分の中に滑りこんでくる。

ここでは、誰も全部を把握することはできないし、把握する必要もない。ある一画では、たくさんの人が多くの言葉を交わしているかもしれないし、その隣には、何も起きていない(ようにみえる)場所もあるかもしれない(あるいは、そういう場所ほど、“予定されなかった出来事”が蓄積されているのかもしれない……?!)。見逃したもの、途中で抜けた時間、聞けなかった話、乗れなかったムーブメント。それらも含めて、いまこの場所、に起きているさまざまな残響を聞く体験となる。

それぞれに、別のミュー“ジャック”が聞こえているのかもしれないけれど、それでもなんとなく一緒に身体が動いてしまっているような状況はちょっと変で結構楽しいと思う。そこに流れているのは、オルタナなナラティブで力強く束ねられたオルネット・コールマンばりに変則的なうねりをもつミュージャックというよりは、たぶん、初めて聞いてすごく気になっちゃう近所のおじさんの鼻歌くらい根拠がなく幽けきもの。身体の隙間に入り込んできて、一人ではっとしちゃうけど、誰かと共有する前になくなってしまうようなそれ。でも、それで、自分もちょっと緩んで、思わず不思議な鼻歌を口ずさんじゃって、それがまた他の誰かをはっとさせるような……

そっか、みんなが思わず口ずさんじゃうような正体不明の鼻歌がこのliving space(s)の後に残っていたら、それは素敵だなあと思う。
それをオルタ“ナラティブ”と呼んでしまってもいいのかもしれない。いいのかな?
たぶん。それくらいが。今は、たぶん、ちょうどいい。

WWFesとは

2009年に東京で始動したWWFesは、ダンスアーティストらによるコレクティブが運営する身体芸術のフェスティバルです。アーティストが創造する環境自体を問い、創作プロセスや先鋭性を重視したプログラムを特徴とします。またキュレーター制によって多くのアーティストがかかわり、2026年2月開催で第12回を迎えます。

WWFesは2021年より、東京都港区の劇場・オルタナティブスペース、パブリックスペースなど複数の会場で、広義の「場所」をテーマに開催しています。そのなかでフェスティバルがフォーカスしてきた〈らへん Aroundness〉とは、場所を身体が横断するとき、知覚や記憶を伴って場所周辺に形成される固有の環境を指すキーワードです。WWFes2026で探求される「オルタ “ナラティブ” と living space(s)」もその延長上に位置します。

https://bodyartslabo.com