Whenever Wherever Festival 2021

紙を通り過ぎた馬|山崎成美

山崎成美
《二頭の⻩色い泉》2015
[参考図版]
Photo: Shu Nakagawa

日時:
12.23 Thu 11:00−20:00
12.24 Fri 11:00−20:00
12.25 Sat 13:00−20:00
12.26 Sun 12:00−18:00
会場:スパイラルホール

キュレーター:いんまきまさこ


山崎成美は、紙を用いて動物などの造形物を制作しています。その作品は「実際には遠く離れていようと、動物が側にいる世界に身を包む造形を求めたことから展開して」います[●1]。「紙に馬を描かなくても、紙の断片に馬の気配を感じるような[●2]」表現ができないかと、羊皮紙をヒントに形づくられた実物大の「紙の馬」。それを革ができるプロセスをなぞり解体するなかで生まれた作品が本作です。そのプロセスには、馬の痕跡を描こうとすることが貫かれています。そうした過程の重ね合わせによって成り立つ本作からは、事物と身体を結びつける行為を手繰りよせることができるでしょう。[M.I.]

1|山崎成美「環境としての作品─事物を身にまとうこと」2014
2|山崎成美「紙を通り過ぎた馬─モノと身ぶりから生まれる非現実」2021


山崎成美|Narumi Yamasaki
造形作家
宮崎県出身、東京都在住。法学部を卒業後、武蔵野美術大学院に入る。並行し、四谷アート・ステュディウムで造形を学ぶ。2017年博士号(造形)取得。博士論文「環境としての作品:パウル・クレーの作品に見る環境の転移/転位について」。主な展覧会に「はじまるよ、びじゅつかん」おかざき乾じろ策(「ここはだれの場所?」東京都現代美術館)、「国際ペーパーフェスティバル」(ラトビア)、「博士後期課程研究発表展」(武蔵野美術大学)、「リューバ──動物を紙に移す」(Gallery Objective Correlative)など。

Photo: Photo:Body Arts Laboratory

背景画像を表示