Whenever Wherever Festival 2011

ジョン・ケージ《ミュージサーカス》






ミュージサーカス(Musicircus)は音楽家とダンサー、アクロバットなどを含む、数多くのパフォーマーが一か所に集い、同時に独立して演奏することによって成り立つイヴェント。タイトルは音楽(music)と、複数の事象が同時に進行する「サーカス(circus)の状況」を掛け合わせたもの。ケージはこのタイトルとコンセプトを提示しただけで、スコアはない。1967年の初演以来、世界各地で上演されている。

40名あまりの出演者が、アサヒ・アートスクエアの全館を使ってパフォーマンスを行なった。個々がいかに互いに干渉し合わずに、独立してそれぞれの時空間を保持できるか、さらに、その状態が複数同時に成り立つ無関係の関係性を打ちたてられるかが狙いであったが、中心性のある融合的傾向が見受けられ課題が残った。各演奏の性質(マテリアル)の吟味に発し、空間も含めたパフォーマンス形態の緻密なコントロールをすることも、その一つの方策なのではないだろうか。

report by M.I.


出演:
SKANK|音楽家
宝栄美希|ダンス
高橋啓祐|映像作家
幸内未帆|ダンス
柴田恵美|ダンス
村山華子|ダンス
伊藤まく|ラップトップ・コンピュータ 
桜井真樹子|白拍子 
今井尋也|小鼓 
向井千惠|胡弓、ダンス 
鈴木美紀子|エレクトリック・ギター
足立智美|ヴォイス 
森川誠一郎|朗読 
ゼロ次元 加藤好弘|アジテーション 
パレード|映像 
立岩潤三|パーカッション 
ノブナガケン|パーカッション 
りょう|箏 
熊野隆太|アコースティック・ギター 
KO.DO.NA|トランペット 
加藤チャーリー千晴|ピアノ 
メリ・ニクラ|声、カンテレ 
尾西真耶+須原杏|ヴァイオリン+ヴィオラ
DJ Hellebore|DJ
松本力+永岡大輔|絵かき/映像(アニメーション)作家+現代美術作家
北陽一郎|トランペット 
平島聡|カホン 
徳久ウィリアム|ヴォイス 
SUE(切腹ピストルズ)|落語 
坂田有妃子|ダンス 
宮保恵|ダンス 
かえるP(橋本規靖、大園康司、村田茜)|ダンス 
岡野昌代|照明 
石川雷太|音楽家

2011年8月13日
アサヒ・アートスクエア

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Photo: Photo:Body Arts Laboratory

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