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このシリーズは、2009年に1回目にキュレートされた方々が翌年キュレーターになり、ダンサー・振付家を決めて、それを年ごとに結んでいくシリーズです。今年は、名古屋唯彰さんが伊藤健康さんを、川谷まり子さんが渡辺由美さんを、カワムラアツノリさんが根岸由季さんを、加藤みや子さんが深谷正子さんをキュレートしました。
年ごとにキュレートしていくと、どんどん拡散する方向になってしまう傾向があり、客観的に捉えるよりも個人的な付き合いのなかでキュレートされることになったように思えます。今後は、キュレーターをこちらで決定し、このシリーズを行ないたいと思いました。
その中で印象に残った、根岸由季さんの自分の実話を通して話しながらのダンスは、話している時間と身体の時間がアンバランスで、それが愉快で笑いを誘いながら進行していきました。そして絶対止まることをしなくて、徹底的に踊り続けたことは作品としても成り立っていました。もう一つ、深谷正子さんの、身体が不自由でも、しっかりそこに根をおろしてじっくりと自分の身体を見詰めるダンスには、身体の時間を感じました。
このシリーズでの成果は、フェスティバル側から振付家をキュレートするのではなくて、その選定をアーティストに依拠することで、思いもよらぬ発見、出会いがあり、アーティストからアーティストへと広がることです。
report by K.Y.
《機甲術(パンツァークンスト)》
振付・出演:伊藤健康(キュレーター:名古屋唯彰)
《hiru》
振付:渡辺由美(キュレーター:川谷まり子)
出演:森まどか、デルピエロ山口、渡辺由美
《自己紹介》
振付・出演:根岸由季(キュレーター:カワムラアツノリ)
《+天使36度》
振付・出演:深谷正子(キュレーター:加藤みや子)
衣裳:田口敏子
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2011年8月2日
森下スタジオ Cスタジオ
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Photo: Photo:Body Arts Laboratory