Whenever Wherever Festival 2021

青山を通り過ぎて──言葉/身体の分断

オンライントーク

日時:2022.1.9 Sun 21:00−23:00(視聴無料・投げ銭あり)
出演:髙山花子・BICより(都田かほ・長沼航・松本奈々子・宮脇有紀)
キュレーター:福留麻里西村未奈いんまきまさこ


WWFes2021の2つのプログラムの1つ「Becoming an Invisible City Performance Project(以下BIC)〈青山編〉──見えない都市」をパフォーマーとともに振り返ります。

2日間計13時間におよびスパイラルホールで上演された、山崎広太振付による27名のコラボレーターとのダンス作品「BIC〈青山編〉」。都市青山というパブリックスペースと劇場の交換をテーマにしたこのプロジェクトには、パフォーマーたちが青山で採集した感覚に基づくインストラクション(振付)や彼女彼らの執筆した小説、さらにはWWFes2021での7days 巣鴨店周辺の街ブラの報告など、フェスティバル期間内外のさまざまな要素が織り込まれていました。BIC自体は2019年に発足し、野外でのパフォーマンスやワークショップ、オンラインでの振付の交換など、〈青山編〉以前にも独自の活動を展開してきました。それらを通じて、今回、パフォーマーの身体に何が起こっていたのか、青山からどのような言葉が紡がれていったのかを紐解きます。

自身もこの作品に出演し、室伏鴻と南青山の実験的キャバレーShyについて話した、モーリス・ブランショ研究の髙山花子さんの司会で、同じくコラボレーターであるダンサーの都田かほさん、松本奈々子さん、宮脇有紀さん、俳優の長沼航さんとともにBICを探索します。

関連資料
BIC〈青山編〉インストラクションマップ
BIC〈青山編〉のための小説
青山で Pop Up Dance!
BIC Research


司会:髙山花子
出演:都田かほ、松本奈々子、宮脇有紀、長沼航

トピックス

第1部|発表(髙山花子)+インタビュー
・BIC〈青山編〉と「青山を通り過ぎて」・身体と言葉の分断
・室伏鴻と南青山Shy
・遠隔でのBIC〈青山編〉創作プロセスについて:
 slackのチャンネル #認識すると感じる #セノグラフィー
 #practice #ストーリー etc.
・インストラクションマップと青山採集──場所と身体
・分断・忘れること・同時多発

第2部|発表(出演者)+ディスカッション
・BICプロジェクトのこれまでの活動と様々な地域・観客(松本奈々子)
 渋谷-森下、田町、オンライン、渋谷交差点、羽田空港、
 新宿歌舞伎町、地球の踊り方ワークショップ:三鷹・日の出埠頭
・青山採集からできたシーン「青山のおばちゃん」を中心に(都田かほ)
・BIC〈青山編〉における振付──「未来アナーキー」「ダサカッコワルイ・ダンス」(長沼航)
・振付・構成・ディレクションと本番で何が起こっていたか(宮脇有紀)
・BIC〈青山編〉は13時間の作品か?
etc.


トークシリーズについて

Whenever Wherever Festival 2021(以下WWFes2021)では、2022年1月の毎週日曜夜に全4回のオンライン・トーク(視聴無料)を行います。2021年12月26日に終幕したWWFes2021は、青山という場所にフォーカスしたダンス/パフォーマンス・フェスティバルでした。またそれは、都市空間やオンラインなどにひろがる、生活とともにあるダンスへの考察も含むものでした。一方、これまでWWFesは、プロジェクトと実験、そして相互批評を含む学びと対話が一体となった運動体として、特定の場所を持たずにアーティスト主導で活動を続けてきました。トークシリーズでは、固有の場所と結びついた(あるいは結びつかない)さまざまな身体表現のあり方、身体像を探ります。

2022年1月9日、1月23日は出演者とキュレーターがフェスティバルを振り返るかたちで、1月16日、1月30日はダンス/パフォーマンスの制作・実践・批評に携わるゲストをお招きしてお届けします。


髙山花子|Hanako Takayama
表象文化論
1987年北海道生まれ。声や歌、音響をめぐる思想史に関心がある。現在、東京大学東アジア藝文書院(EAA)特任助教。「Nijinski à minuit 2021 真夜中のニジンスキー」のシンポジウム「室伏鴻と苛烈な無為」に参加。著書に『モーリス・ブランショ──レシの思想』(水声社、2021)、共訳書にモーリス・ブランショ『文学時評1941-1944』(水声社、2021)などがある。

都田かほ|Kaho Toda
Socially Engaged Artist
人々の住む家についての記憶の交換と介入により架空の家を立ち上げる対話型アートプロジェクト「あつまれみんなの家」主宰。東京都出身。3歳でバレエ、13歳で人形劇を開始し、数年のブランクを経て2014年より舞台活動を再開。井手茂太、北尾亘、黒田育世、中村蓉、藤田善宏等の作品に出演。ワークショップファシリテーターとして医療・福祉施設や文化施設の市民参加アートプロジェクトでも活動中。2019年より山崎広太のサイトスペシフィック・ダンスプロジェクトメンバー。

長沼航|Wataru Naganuma
俳優
横浜生まれ。散策者/ヌトミックメンバー。2019年より俳優として演劇やダンスなどの創作に関わり始める。現在は「観客としての欲望と俳優としての生理をどう調停するか」「演技の素材をどう作るか」に興味・関心をおいている。出演:ヌトミック《波のような人》《ぼんやりブルース》(2021)。演出:《結ぼれ》(2021)。

松本奈々子|Nanako Matsumoto
ダンス
パフォーマンス・ユニット「チーム・チープロ」メンバーとして、ダンスとテクストを軸にパフォーマンス作品を制作・出演。近年の主な発表に、《皇居ランニングマン》(STスポット「ラボ20#22」参加作品、2019-2020)、《京都イマジナリー・ワルツ》(THEATRE E9 KYOTO「KYOTO EXPERIMENT 2021 AUTUMN」参加作品、2021)など。
そのほか、BICプロジェクト参加アーティストとGlocalみたかとの「Hajimemashite dance workshop」(2020-2021)、「地球の踊りかた」(2021-)のコーディネート。

Photo: 前澤秀登

宮脇有紀|Yuki Miyawaki
ダンサー・振付家
幼少時よりバレエを始める。16歳でオーストラリアにバレエ留学。帰国後、日本女子体育大学に入学。“社会におけるダンスの価値”を探すため“まず社会を知る”という安易な考えで、IT企業に就職するが創作への探究心を抑えられず、国内ダンス留学@神戸6期に参加、《Accord》を発表。2016年よりソロ作品創作を開始。2021年8月「ダンス現在」vol.26にて《ゆるし色の緒》を天使館で発表、“心踊るカラダ”を作品創作で大切にしている。その他、三浦宏之、岩渕貞太、太田ゆかり、笠井瑞丈等の作品に出演。

Photo: 笠井禮示

Photo: Photo:Body Arts Laboratory

背景画像を表示