Whenever Wherever Festival 2009

身体のメディウムスペシフィシティ

ラウンドテーブル

7/3[金]18:30-21:45 
500円
出演:柳澤田実、高橋宏幸、山崎広太、大橋可也、羊屋白玉、橋本聡、手塚夏子、武藤大祐[司会]
[コーディネーター:印牧雅子]

ダンスのメディウム(素材)となる身体。けれど、身体の用法はダンスに限定されない。また、ダンスとは、固有の身体をもつダンサーを媒介とするが、ダンサーとダンスとは区別される。
そこで、身体をメディウムとする複数の表現形式からダンスを特徴づけるものは何なのか——すなわち身体とダンスとの関係を、演技とタスクの違いや、身振りと言葉の関係、ダンスを「見せる」こと、音楽や物などダンスを構成する諸要素から検証し、討議する。
ダンスに加え、演劇、哲学などの分野からの出席者を交え、コンテンポラリーダンスの解体をはかるラウンドテーブル。


柳澤田実|Tami Yanagisawa
南山大学人文学部准教授。生態学的観点から宗教・パフォーマンス・芸術研究を行っている。共編著に『ディスポジション:配置としての世界』、論文に「地続きの思想:木村敏、中井久夫」「キリスト教から読む大野一雄:魚釣りとしての人間」など。

高橋宏幸|Hiroyuki Takahashi
1978年岐阜県生まれ。演劇批評、日本近現代演劇研究。演劇批評誌『シアターアーツ』編集代表。『図書新聞』などで劇評を連載。桐朋学園芸術短期大学非常勤講師。

山崎広太|Kota Yamazaki
振付家、ダンサー。カンパニーKota Yamazaki Fluid hug-hug主宰。ベニントン大学ゲスト講師、コロンビア大学非常勤教授。2007年振付家部門でベッシー賞。東京、NYを拠点に活動。

大橋可也|Kakuya Ohashi
大橋可也&ダンサーズ主宰。平日はシステム開発の業務に従事しながら、現代における身体の在りかたを問う作品を作り続ける。2009年9月には吉祥寺シアターにて「明晰」三部作最終作を発表予定。
http://dancehardcore.com

羊屋白玉|Shirotama Hitsujiya
1994年「指輪ホテル」設立に立ち会う。以来、全ての作品の劇作、演出をつとめる。廃工場やテニスコート、書店、レストラン、ストリップ劇場など、オルタナティブスペースでの空間演出と、国内外を問わず女性パフォーマーのみで構成されるドラマツルギー(演劇論)を通して、新しい社会観や世界観のあり方を提示してきた。2001年よりAsian Cultural Councilのフェローシップで、ニューヨークに演劇留学。06年よりヨーロッパ・北米・南米ツアーを実施。
http://www.yubiwahotel.com

橋本聡|Satoshi Hashimoto
1977年生まれ。パフォーマンスが伴ったインス タレーション作品などを発表。2008年Asian Cultural Councilのグラントにより渡米、ISCP(NY)に参加。今秋ミラノでのグループ展「EMPORIUM」、2010年1月日韓グループ展「POINT」(京都)に参加予定。2017年「未来芸術家列伝IV」(東京)。

手塚夏子|Natsuko Tezuka
20代中頃、誰にでもあるようなくだらない失恋をして、自分を観察することを覚える。それから「観察」が自分の手法になるまで5年。様々な勘違い、思い込み、イメージの安売り、一通りやって、大恥をかいて、友達を無くして、でもモチベーションだけは失うこと無く5年。手法を見いだしてから、崖っぷちから飛び降りるような実験を重ねて更に5年以上。これだけ時間をかけて過程を経れば、誰にでもそれなりのレベルの作品は作れるようになると思う。だけど、これじゃ無駄が多すぎですね。

武藤大祐|Daisuke Muto
1975年生まれ。ダンス批評家。群馬県立女子大学専任講師(美学、ダンス史・理論)。共著に『Theater in Japan』、論考に「差異の空間としてのアジア」「反スペクタクルと無意味の狭間」など。『シアターアーツ』および『MOMM』(ソウル)にて時評を連載中。2008年よりIndonesian Dance Festival キュレーター。

Photo: Photo:Body Arts Laboratory

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