Whenever Wherever Festival 2021

〈らへん〉の地図の歩き方:キュレータートーク

オンライントーク

WWFes2021より
「山彦さんへ
小さくなったり
大きくなったりします!」
キュレーター:Aokid

日時:2022.1.23 Sun 20:00−23:00(視聴無料・投げ銭あり)
出演:⻄村未奈、Aokid、福留麻里、村社祐太朗、岩中可南子、
沢辺啓太朗、いんまきまさこ、山崎広太、木内俊克、山川陸


12月に4日間開催したWWFes2021の2つのプログラムのうち一方の「Mapping Aroundness──〈らへん〉の地図」は、専門の異なるアーティストを中心とした11名のキュレーターによって企画・運営されました。他方の山崎広太企画による「Becoming an Invisible City Performance Project〈青山編〉」は、メイン会場が位置する青山をセノグラフィー[●1]に、パフォーマンスを通して「見えない都市」をつくりだすことをテーマにしたダンス作品でした。Mapping Aroundnessもそのテーマを分けもち、スパイラルホールで実験的なショーイングやワークショップを行ないました。さらに青山周辺や巣鴨地蔵通り商店街の貸店舗7days、オンラインでもプログラムを実施し、多層的に遍在するパフォーマンスのあり方を提示しました。

トークの前半は、キュレーターそれぞれの企画とその周辺(=らへん)にある活動について順番に短く発表し、〈らへん〉の地図を読み解いていきます。後半のディスカッションでは、WWFes2021で起きていたことをもとに、フェスティバルという場の可能性を話しあいます[●2]。また、複数キュレーター制による全体像の把捉の困難さとダイナミズムについても掘り下げます。

●1|舞台美術を表す言葉。
●2|WWFes2021開催にむけた準備は、東京、山口、ニューヨークからメンバーが週1回のオンライン会議に集まって進めてきました。今回のキュレータートークはなかばその公開版となります。

関連テクスト
待機塔 Mapping Aroundness──〈らへん〉の地図キーワード@7days 巣鴨店
・キュレーターノート──WWFesが描く身体像とは



左:西村未奈発表より|右:山川陸発表より

トピックス

イントロダクション
・WWFesのこれまで
・WWFes2021の基本的構成

キュレータートーク
・山崎広太
・村社祐太朗
・西村未奈
・Aokid
・福留麻里
・七里圭プログラムについて
・岩中可南子
・いんまきまさこ
・沢辺啓太郎
・山川陸
・木内俊克

ディスカッション
・〈らへん〉とセノグラフィー:環境・観客とのかかわり
・「ダサカッコワルイ・ダンス」の身体像
・「病める舞姫をテクストに」について
・フェスティバルの構造/コレクティブとしてのWWFes
・今後のフェスティバル/プログラムについて

*オープニング・休憩
グラフィック:村社祐太朗
音楽:tnwh


関連映像

開幕11日前のオンライントークイベント
「WWFes2021の変なへん」渋革まろん×Aokid×村社祐太朗(2021.12.12)[詳細]

トークシリーズについて

Whenever Wherever Festival 2021(以下WWFes2021)では、2022年1月の毎週日曜夜に全4回のオンライン・トーク(視聴無料)を行います。2021年12月26日に終幕したWWFes2021は、青山という場所にフォーカスしたダンス/パフォーマンス・フェスティバルでした。またそれは、都市空間やオンラインなどにひろがる、生活とともにあるダンスへの考察も含むものでした。一方、これまでWWFesは、プロジェクトと実験、そして相互批評を含む学びと対話が一体となった運動体として、特定の場所を持たずにアーティスト主導で活動を続けてきました。トークシリーズでは、固有の場所と結びついた(あるいは結びつかない)さまざまな身体表現のあり方、身体像を探ります。

2022年1月9日、1月23日は出演者とキュレーターがフェスティバルを振り返るかたちで、1月16日、1月30日はダンス/パフォーマンスの制作・実践・批評に携わるゲストをお招きしてお届けします。


Aokid|アオキッド
ダンサー
ダンスに始まりストリートカルチャー、青春映画、美術、旅、街や公共といった関心への制作を通して思考するとともに、それぞれの繋がりや断絶を自身の表現やプロジェクトを通して仮設的に展開、観客との検証の場を設計し続けている。活動を通してそれぞれの観客が別分野へ移行することや、思いもよらない参加を促すことで横断的な社会や状況の可能性を模索している。どうぶつえんシリーズ(−vol.13、2016−)、ソロダンス《地球自由!》(2019)、STREET RIVER BEERプロジェクト(2019−)など。

Photo: Shinichiro Ishihara

福留麻里|Mari Fukutome
ダンサー・振付家
2001年より新鋪美佳とダンスデュオほうほう堂として活動。2014年ソロ活動開始。劇場での作品発表、川原、公園、道等、様々な場所でのパフォーマンスやワークショップ、他分野作家との共同制作、からだを巡る小さな指示書を配信する「ひみつのからだレシピ」(BONUSとの共同企画)等、いくつもの関係性とやりとりから生まれる感覚や考えや動きを見つめ紡ぐ。2020−2021年度セゾンフェローⅠ。2020年より山口県在住。

村社祐太朗|Yutaro Murakoso
演劇作家
新聞家主宰。演劇作家。1991年東京生まれ。訥弁の語りを中心にした作品の特異な上演様態は「読むこと」そのものとも言われる。書くことや憶え繰り返すことを疎外せずに実現する上演を模索中。近作に《フードコート》(2019)、《合火》(2021)など。2019-2020年度公益財団法人セゾン文化財団セゾンフェローⅠ。2020-2022年度THEATRE E9 KYOTOアソシエイトアーティスト。

岩中可南子|Kanako Iwanaka
アートマネージャー・コーディネーター
1981年東京都生まれ。早稲田大学大学院文学研究科美術史専攻修了。2012−2017年まで民間企業が運営するコミュニティ・スペースSHIBAURA HOUSEにてプログラムの企画運営を担当。日常から生まれる表現や、多様な背景をもつ人々やコミュニティとの協働作業を通した表現活動に関心を持ち、現在フリーランスでアートプロジェクトの運営やパフォーミングアーツの制作、編集などを行う。

Photo: Ryuichiro Suzuki

沢辺啓太朗|Keitaro Sawabe
広報・DJ
1998年千葉県生まれ。東京造形大学造形学部デザイン学科に在学中。2021年より斎藤匠と共にTシャツをデザインし、Morgueをスタートさせる。近年は主にPodcastやダンスパーティーを企画・実施している。DJネームはUGETSU。

いんまきまさこ|Masako Immaki
編集者
分野は主に美術、パフォーマンス。2013年まで四谷アート・ステュディウム研究員。編集書に『Wake up. Black. Bear. 橋本聡』。共同編集に『けのび演出集 1 しかしグッズ』『ミルク倉庫+ココナッツ works 2009-2017』『〈外〉の千夜一夜』(室伏鴻アーカイブShy Books)など。眞島竜男・外島貴幸小説集『bid』デザイン。ダンスフェスティバルWhenever Wherever Festival(WWFes)にエディター、プログラム・コーディネーターとして2009年より携わる。WWFesサイトで身体芸術の批評を編集(2010−2015):https://bodyartslabo.com/critique

Illustration: Kenjiro Okazaki

山崎広太|Kota Yamazaki
コレオグラファー
笠井叡に師事。2007年にニューヨーク・パフォーマンス・アワード(ベッシー賞)。ニューイングランド財団より2012、2015年ナショナル・ダンス・プロジェクトで助成。2013年現代芸術財団アワード、2017年ニューヨーク芸術財団フェロー、2018年グッゲンハイム・フェローの各賞を受賞。2021年、ドリスデューク財団・パフォーマンス・アーティスト・リカバリー基金より助成。ボディ・アーツ・ラボラトリー主宰。ベニントン大学専任講師。DaBYレジデンスコレオグラファー。
https://www.kotayamazaki.com

木内俊克|Toshikatsu Kiuchi
建築家
1978年東京都生まれ。2004年東京大学大学院建築学専攻修了後、Diller Scofidio + Renfro、R&Sie(n) Architectsでの勤務を経て、2012年より木内俊克建築計画事務所(現・木内建築計画事務所)を設立。舞台美術・建築からパブリックスペースまで領域横断のデザインを実践。2020年まで東京大学他でコンピュテーショナル・デザイン及び都市解析研究/教育に従事。代表作に都市の残余空間をパブリックスペース化した《オブジェクトディスコ》(2016)他。主な編著に『建築情報学へ』(編集、millegraph、2020)。第17回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館展示参加。
http://www.toshikatsukiuchi.com

山川陸|Rick Yamakawa
建築家
1990年生まれ。松島潤平建築設計事務所、東京藝術大学美術学部教育研究助手を経て、一級建築士事務所山川陸設計代表。パフォーマティブ・フィールドワーク《Sand (a)isles》《三度、参る》の発表、「都市と芸術の応答体」プログラムマネージメント、バリアフリー型オンライン劇場「THEATRE for ALL」でのデザインリサーチなど、持続的な思考と実践に向けた時間・空間の設計に取り組む。

Photo: Natsuki Kuroda

Photo: Photo:Body Arts Laboratory

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