Whenever Wherever Festival 2012

On The Boat|アーティスト/キュレーターの対話(仮)

ラウンドテーブル

5/26[土] 13:00-16:30(途中参加可)
ドネーション(寄付制)[予約
会場:森下スタジオ Sスタジオ

出演:
武田知也(フェスティバル/トーキョー制作統括)
田坂博子(恵比寿映像祭キュレーター、東京都写真美術館学芸員)
田村友一郎(写真・映像)
手塚夏子(振付家)
武藤大祐(ダンス批評家)
チュウマヨシコ(振付家、ダンサー)
山崎広太(振付家)
司会:印牧雅子(BAL)


アーティスト/キュレーターが語る
社会、身体芸術をめぐる現状への認識

キュレーター、オーガナイザー、批評家、振付家、美術家などが対話し、身体芸術をめぐる環境への現在の認識を交換する会議。何にフォーカスしてダンスまたはアートをしているのか?――インディビジュアルに社会の一員として活動するためのヴィジョンを写しだす貴重なセッション。

ラウンドテーブル
WWFes 2010


プログラム(予定)

セッション 1|13:00―14:00

キュレーションとその現状について
ダンス、パフォーマンス、演劇、美術……分野によって異なるキュレーター/キュレーションの位置付けや、ジャンルを横断する(ジャンルを結ぶ批評言語を求める)ような作品をめぐって

セッション 2|14:00―15:00

多様なフェスティバルの可能性について
フェスティバル/トーキョーを中心に

セッション 3 |15:00―16:00

社会へのアクティビティについて
実践としての個々の活動とその背景にある思想

質疑応答|16:00―16:30


On The Boatに向けて

山崎広太

このon the boatに至るまでの経緯をお伝えしたいと思いました。
NYに住んで、次第にNYの状況を把握できてきました。そこでは、アーティストがオーガニゼーションを立ち上げたり、ムーブメントリサーチではアーティストが運営している、また助成のパネリストはアーティストが半分を占めている。その状況を踏まえると、社会、オーガニゼーションとアーティストが少なからず浸透しています。日本においてこのようなことは何故行なわれないのだろうと疑問がつのってきました。アーティストはアドミニストレイターに依存しているような印象です。

また、この5月に来日したTrajal Harrellが「振付の民主化」ということを言っていました。その考えを拡張するならば、ダンスすることのみが振付なのではなく、body based artに広げることだけではなく、アドミニストレイター的なサポート、コミュニティの参加なども含め、広義の意味での活動を振付として考えることができるのではないかと。そして、もっとアーティストによる積極的な何か多様なアクティビティがあるのではないか?と思っています。

そして、このようなフェスを立ち上げ、アーティスト同士のトーク、ひらく会議の開始。他ジャンルのアーティストとの交流などを行なって来たわけですが、それで何かアーティスト同士の化学反応はあったのか?実際のところ、あまり無いようにも感じられました。そして何かその先に進むべきことがあるのではないかと思えてきました。

それで、もっとパブリックと関係し、キュレーションする方々の考えと、アーティストが社会に対してどのように考えているのかを、リサーチを含め、その接点を共有することがこのon the boatで行なわれたらと思いました。


武田知也|Tomoya Takeda
フェスティバル/トーキョー制作統括
1983年横浜市生まれ。法政大学文学部卒業。大学在学中にアートネットワーク・ジャパン(ANJ)主催「東京国際芸術祭」のYAMP(Youth Art Management Project)に参加。2006年ANJ入社後、廃校になった中学校をアートセンターとして転用した「にしすがも創造舎」のプロジェクトを企画・制作。その後08年から事務局スタッフとして「フェスティバル/トーキョー」の立ち上げに関わり、現在はF/Tで上演される全作品の制作を統括する。

田坂博子|Hiroko Tasaka
恵比寿映像祭キュレーター/東京都写真美術館学芸員
美術館勤務を経て、(株)プロセスアートにて霧の彫刻家・中谷芙二子の作品制作のマネジメントに携わる。同時に芸術と科学、1960−70年代のパフォーマンス、ヴィデオアートを再検証する企画制作に従事。第2回恵比寿映像祭プログラム・コーディネーターを経て、現職。

田村友一郎|Yuichiro Tamura
写真・映像
1977年富山県生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業。東京藝術大学大学院映像研究科修了。現在は、同研究科後期博士課程に在籍。Googleストリートビューのイメージだけで作ったロードムービー《NIGHTLESS》にて、平成22年度文化庁メディア芸術祭優秀賞受賞。武満徹《七つの丘の出来事》(演出:一柳慧、東京都現代美術館)にパフォーマーとして参加。MOTアニュアル2012に参加予定。作品は、写真、映像、インスタレーション、パフォーマンスなど多岐にわたる。
http://www.damianoyurkiewich.com/

手塚夏子|Natsuko Tezuka
振付家・ダンサー
1996年よりソロ活動を始める。マイムからダンスへと以降しつつ、既成のテクニックではないスタイルの試行錯誤をテーマに活動を続ける。2001年自身の体を観察する「私的解剖実験シリーズ」を始動。02年《私的解剖実験-2》を上演。05年ニューヨークJapan Societyの企画に参加。06年《道場破り》を初演。08年神村恵、捩子ぴじん、スズキクリらと共に「実験ユニット」を結成。観察対象が徐々に変化しつつ、現在、関わりにおいて生じる様々な意識の変容そのものをダンスと捉える。
http://natsukote-info.blogspot.jp

武藤大祐|Daisuke Muto
ダンス批評家、群馬県立女子大学准教授(美学、ダンス史・理論)
1975年生まれ。現在の研究課題は、20世紀のダンス芸術の急激な発展を近代西洋とアジアの出会いの所産として捉え直す、ダンスのグローバル・ヒストリー。共著『バレエとダンスの歴史』(平凡社、2012)、『Theater in Japan』(Theater der Zeit、2009)、論文「大野一雄の1980年」(『群馬県立女子大学紀要』第33号、2012)、「イヴォンヌ・レイナー『トリオA』における反スペクタクル」(同30号、2009)、「差異の空間としてのアジア」(『舞台芸術』12号、2007)など。2009年より韓国のダンス月刊誌『몸(MOMM)』で時評を連載。2008年よりIndonesian Dance Festival(ジャカルタ)共同キュレーター。

チュウマヨシコ|Yoshiko Chuma
ダンサー・振付家
1980年にスクール・オブ・ハードノックスを創立、芸術監督を務める。ニューヨークのパフォーミングアーツ界で優れたアーティストに与えられるベッシー賞を複数回受賞。作曲家のタン・ドゥンやミュージシャンのノーナ・ヘンドリックス、美術家のアレックス・カッツ、作家の高橋源一郎など多岐に渡る分野の才能とコラボレーションを行なっている。アメリカ国内はもとよりヨーロッパ、アジア、中東でもパフォーマンスやワークショップを行い、最も革新的なコレオグラファーの一人として認識されている。
http://occupationlayer.blogspot.com

山崎広太|Kota Yamazaki
振付家・ダンサー
カンパニーKota Yamazaki Fluid hug-hug主宰。ベニントン大学ゲスト講師。1994年バニョレ国際振付賞受賞、2007年ニューヨーク・ダンス・パフォーマンスアワード・ベッシー賞受賞。アフリカからダンサーを招聘し、アメリカ人、日本人ダンサーによる新作《 (glowing) 》が2012-14年北米ツアー予定。Body Arts Laboratory代表。
http://www.kotayamazaki.com


Photo: Photo:Body Arts Laboratory

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