Body Arts Laboratoryinterview

1 2

右から:
明日のアーより
トチアキタイヨウ
大北栄人

O,1、2人より
吉田正幸
外島貴幸
Photo: Natsuki Kuroda

2021年12月24日に青山・スパイラルホールでWhenever Wherever Festival 2021のプログラムとして「over boundaries〈コント篇〉O,1、2人(外島貴幸+吉田正幸)×明日のアー」と題し、2組のアーティストがエンカウントする主旨のシリーズ企画で、コントのショーイングとトークを行いました。以下は、そのトークの記録です。O,1、2人の外島貴幸さん、吉田正幸さんと、明日のアー主宰の大北栄人さん、明日のアーの舞台監督で出演者のトチアキタイヨウさんの4名による対話が実現しました。

都市・青山で採集した感覚からダンスを創造することをテーマにしたフェスティバルWWFes2021で、いわば生活の採集でもあるコントという笑いの表現を探求する2組が、それぞれの印象とコントのつくり方を語りました。
[いんまきまさこ|WWFes2021共同キュレーター]


O,1、2人のコントについて
──距離・遠さという抽象的なテーマ

O,1、2人
《圧迫面接》
WWFes2021
Photo: Natsuki Kuroda

O,1、2人
《Stick and Rapel》
TALION GALLERY
2022

大北栄人 コントについて語るのって本来は野暮なんでしょうけど、ぼくはコメディを考えるワークショップとか開催してたのでどんとこいです。はじめましてなんですが、外島さんはどういう界隈で活動をされているんですか?

外島貴幸 え~っとですね…何て言っていいのか、自分でも難しいんですけど……。
 
——外島さんは美術の出身ですよね? 先日は豊島区のタリオンギャラリーで外島さんが展覧会の企画をされて、そこでO,1、2人の映像作品を発表されていました(「ヌケガラ(OFF)とマトイ(ON)〈正体を隠すこと(ON)とそれを脱ぎ捨てること(OFF)の、あいだにあるものを教えなさい〉」2021年10月16日−11月14日)。

外島 ……まあどの知り合いが一番多いかと言ったら、美術系の知り合いかな?

——吉田さんは美術の活動もしながら、軸はコントグループ「テニスコート」にありますよね。

吉田正幸 そうですね。「テニスコート」というコントグループもやっていて、それは小劇場だとか、時には芸人さんに混じってやらせてもらっています。それとO,1、2人との違いはありましたか?

大北 違いました。テニスコートは、コント的な正解が強いコントが多い。でも、O,1、2人は正解でもない何かという感じで別のおもしろみですかね。正常からズレてるのはズレてるんだけれど。

吉田 それは狙っているんですか?

外島 え~っと……。

大北 外島さんが作られているんですか?

——今日は2作品(《圧迫面接》と《カツアゲ》)ありましたけれども……。

外島 だいたい僕が書いて、でも吉田くんと練習したりしながらその場で変えてくことはありますけど。基本的には、僕が書いているものが多いです。吉田君のもたまにありますけど。それと、何でしたっけ、コント的な正解……?

大北 何か一つの設定があってそれと離れた何かをやることがコント的な正解なわけですよね。一つ目の演目でいうと、入社試験とはという普通こうあるべきという軸があって、そうじゃないところにいくわけなんですけど、それがミヨ〜ンとどんどんズレていく感じが。テニスコートは割と一方向に角度を決めて、15度とかズラしてそのままズドーンとズレていくって感じなんですけど。O,1、2人はけっこうフラフラっと、何処行くの?と興味深く見ていました。それはそれで面白いなと思って。

外島 確かに。多分コント的な正解ということよりも、まず今回、わりと距離がある会場なので、じゃあこの距離で圧迫面接したら面白いんじゃないか、と思いついて。そこから、入社試験というよりも、距離や声の遅さ——それは距離と関係していますけど——そうしたちょっと抽象的な、距離と遠さがテーマになっているような気がします。距離と遠さで考えていくと、音と口の動きがズレたり、発話と行為のズレ、という発想になっていくので、あまり入社試験をどうズラすかということではないのかもしれないです。つまり、最初にコント的な設定はあるんですが、それをきっかけとして、より抽象的なテーマ、問題系の方にひろげていきたいというか。


O,1、2人
《圧迫面接》
WWFes2021
Photo: Natsuki Kuroda

大北 これ(マペット)を使うという発想はどういったところからきたのですか?

外島 これは、声が遅れてやってきたら面白いんじゃないかなと思って、いっこく堂だなと。

大北 (笑)いっこく堂だからこういう繰り返しになったと。

吉田 外島さんは、さっきの話にあった、核になる抽象的な考えを持っていて、僕がそこにたくさん言葉を当てていくみたいな作業があって、そうすると外島さんが言葉を掴むんですね。

外島 爆笑する、とも言うけどな。

吉田 割とそういうつくり方です。

大北 なるほど!

Whenever Wherever Festival 2021
Mapping Aroundness——〈らへん〉の地図 記録映像

1 2