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12月3日(火)晴れ

芝の家滞在9日目

12:30
いつもより少し遅れて到着。

本日のスタッフさんは、Aさん、Bさん、Cさん。
Dさんもいらっしゃって奥のテーブルでお話しされていた。Eくんも来ていてビーズを作っている。

コンビニで買ったコーヒーとバッグを置いて、お昼のお弁当を買いに出た。裏のケータリングカーは今日はローストビーフ系のお弁当。気になったけれどちょっと違う気がして、芝の家の隣りで売っているお弁当を購入。豚の生姜焼き弁当とパクチーサラダ。

真ん中のベンチをテーブルにお弁当をたべようとしたら、Dさんがお汁を運んできてくださった。Dさん作の福島のお芋の芋煮!嬉しい!!!醤油味で牛肉が入っているのが特徴らしい。飲んでみると甘い。野菜の自然の甘さだそう、美味しい。。晩御飯を食べなくてもいいくらいお昼がゴージャスになってしまった。

スタッフCさんは旅が好きで、秋田の温泉に行った時の話を教えてくださった。秋だったこともあり、旅館のご飯がキノコ尽くしだったのだとか。あと、函館のホテルの朝食はやばいらしい。最近は、函館といえばホテルの朝食というくらいどのホテルも気合が入っているのだそう。

Fさんがやってくる
Fさんは芝の家のお祭りの時にお会いして2回目。みんなで旅話が盛り上がる。

青森出身なので、家族旅行によく函館へ行っていたことをお伝えすると、Cさんの青森旅の話になった。こぎん刺しにどハマりした話が出て驚く。この日、ちょうどこぎん刺しをみんなでやれるようにと、一式を持っていたので、その話をすると(自分でつくることも)、Cさんはものすごく興奮されていたし、私もまさかこんなタイムリーにこぎん刺しの話になるとは思わず、嬉しくなった。持ってきたこぎん刺しの道具を広げた。弘前こぎん研究所の話から前川國男建築の話になる。私は前川建築が好きで、東京でもよく行く。弘前こぎん研究所も前川國男建築。Cさんが青森でもらってきた前川建築のパンフレットを見せてくれた。

こぎん刺しの刺し方と、図案の読み方を説明する。だいたい奇数目を刺していくので1, 3, 5, 3-3, 3-1-3 といった感じで刺し目が変化していく。没入すると若干のトランス状態(瞑想のよう)になるのも、こぎん刺しの好きなところだったりする。Aさんは、私が前回 芝の家に置いて行った針と布と図案で刺し始めた。

Fさんと函館の話。青函連絡船を知っていると言ったら 「え? 」と言われる。たしか小さい頃まだあったような、なかったような。「私、歳とってるんですよ」と言うと、「俺より下でしょ?おれ◯歳」と言うFさん。私、年上っす、Fさん。。。年齢を言ったら驚かれた。そういう年齢になってしまったようだ。青函連絡船は昔、機関車を乗り入れられるようにレールが付いていて、函館へ電車ごと運んでいたらしい。「高齢の方々はみんなこの話をするんだよ」とFさんが教えてくれた。知らなかった。

14:00
スタッフAさんが帰宅。DさんとスタッフCさんが何やら出かけて行った。

14:11
Gくんがピアノを弾いている。
世界中誰だって〜♩
ピアノを聴きながら、私は途中だったこぎん刺しを刺し終えた。

ひとり男性がいらっしゃった。スタッフの皆さんは知っている様子。

14:30
DさんとスタッフCさんが綺麗な金柑を大量に持って戻ってきた。今は誰も住んでいないお家の庭になっていたもので、Dさんがお家の持ち主の方に確認したところ、とってもいいと言ってくださったのだとか。しばしみんなで金柑を眺めたり嗅いだり食べたり。港区で育った金柑は、中の種のところは酸っぱいけれど、外側の皮の部分はとても甘かった。

小学生Hちゃんが今日も一番乗りでやってきた。手にはビニール袋に入ったシュークリーム。子供たちはアレルギーなどがある子もいるので、おやつを持参するらしい。Hちゃんが頭の上に金柑を乗せているのが可愛くて写真を撮らせてもらった。

14:50
金柑の絵を描こう!とHちゃんに誘われる。ペンの色もHちゃんがセレクトしてくれた。私はグラデーションが綺麗な小さめの金柑を選び、Hちゃんは葉付きの金柑を選んだ。描いてお互いに見せ合う。Hちゃんの絵は本当に素敵だ。毎回何かしらの絵を描いている姿を見ていたし、その絵がまたいい絵なのだ。Hちゃんの絵に比べ、私は自分の絵が大人が描いた絵になってしまっていることに少し悲しさを覚えた。小さかった頃に、母が描いていた絵と似ていた。ああ、大人になってしまった。

ピアノが弾きたくなり、ピアノのそばへ行くと、楽譜のところに「こころの名歌集」という本があった。「Iさんの本」と書かれたテープが貼ってあった。裏を見ると、達筆な「I」の文字。Iさんだ!歌が好きだとそういえばおっしゃっていたことを思い出す。本にはたくさんの歌と楽譜が載っていたので、弾けそうな曲に私がトライしていたら、けん玉をしていた男性が、おすすめの曲を教えてくれた。

15:18
ピアノに夢中になっていたら、「木村玲奈さんが滞在しているときいて〜」と言って誰かがやってきた。Jさんだ!Jさんとは2022年に東村山の元ソース工場(竹田商店工場跡)で上演した振付作品《どこかで生まれて、どこかで暮らす。》を観にきてくださったことで出会った。そこから、6段の階段を振付の一部に使用するダンス作品・プロジェクト《6steps》の取り組みなどにも参加してくださっている。芝の家は初めてらしい。スタッフのKさんとはどこかのイベントでご一緒したかもしれないとのこと。Jさんは音楽やダンスの即興のセッションに参加することも多いのだそう。Aokidくんのストリートビール / リバーにも時々行っているとのこと。Jさんとゆっくり話すのは多分初めてで、(いつもは作品を介して過ごすことが多いので)Jさんの故郷の話や、そこから関東へ移り住んだ話など色々お聞きした。

スタッフCさんはずっとピアノを弾いていた。
多才だ。おぼろ月夜♪

16時が近くなっていたけれど、Jさんがカバンから笛を出す。竹?のような筒でできた笛で鳥の鳴き声のような音がした。ご自身で作ったらしい。スタッフBさんも興味を持ち、2人でJさんから笛の話を聞いた。

あっという間に16:00
荷物をまとめて挨拶し、芝の家を出た。
Jさんは蟻鱒鳶ルを見るといって三田通りの方へ。私は今日18:30から芝の家の仲間(もう一つの施設)「ご近所ラボ新橋」でヨガを受けようと思っていたので、芝公園の方へ向かって歩いた。
芝公園の前の道を歩いていくと、芝東照宮の周りだけ空気が違った。温度が下がる感じ。スンとしていた。こども平和公園の前を通ると銀杏の匂いがした。

ご近所ラボ新橋の場所を確認。ヨガまでまだ時間があったので別件仕事を整理するためカフェへ向かった。新橋5丁目あたりを歩いていたら、なぜか土地から花街の雰囲気を感じた。

18:10
カフェで仕事をして、ご近所ラボ新橋へ向かった。
「こんばんは〜!」と入っていくと、スタッフLさんがいらっしゃった。いつも芝の家で会うので新鮮な感じ。Lさんに会うとパッと明るくなる。ヨガを教えてくださるMさんとも再会。初めて会うスタッフのNさんとご挨拶。ご近所イノベータ養成講座の修了生とのこと。Mさんも修了生ということで、終わった後もみなさん継続して港区で活動されていて素晴らしいなと思う。

スタッフLさんの名前の由来について話す。芝の家で少し聞いたことを伝えると、聞きましたか〜!と言って詳しくお話してくれた。名前の由来になった有名人が亡くなった時の話になり、小さかったけどなんとなく覚えていると話すと、Lさんが「え?」ってなる。「玲奈さん私と同年代ですよね?」というLさん。私はわかる、Lさんは私よりずっと若い、と心の中でつぶやいてから「いや、たぶんだいぶ年上です。」となり、お互いの誕生日を話すと10歳違いだった。悲鳴をあげるLさん。だんだん歳を重ねると10個下でも近しく思ってしまうからこわい。でも近しく思えるのは嬉しい。Mさんの年齢もわかり、驚く。年齢はただの数字なのかもしれないと思わされる。今日は二度も年齢の話になった。ああ、大人になってしまった。

名前を書く表にOさんの名前があった。体調を崩されていたので1ヶ月くらいは身体を動かすことは控えるとのことで、本日のヨガはおやすみ。Oさんと一緒に、Mさんのヨガを受けてみたかったので残念ではあったけれど、また次回が楽しみになった。ラボは床が土足ということで、椅子と足を置くマットを使用してヨガをするらしい。股関節が悪い自分にはありがたい。

18:30ヨガスタート
参加者は、女性 私を含め3名+時々スタッフLさん、Nさん、男性 2名。
ホワイトボードに冬の養生についてのMさんからのメッセージが書かれていて、そのお話しもしながらヨガに入った。ヨガの時間はあっという間だったけれど、ヨガの途中で、普段私はこの時間に新橋に居ることがないので、ここで、地元(ご近所さん)の方々に混ざってヨガをしているのが良い意味で不思議な感じがした。だいぶ西からやってきた自分でも、そっと混ぜてもらえる感じがありがたいと思った。

参加していた男性が東北出身だと話してくださった。その方は自転車で来ていて、改めてこの近くに住んでいるんだな〜と思う。「さようなら〜」と言って解散。

新橋駅まで歩き、東京駅経由で帰宅。
電車に座るとストンと寝落ちしたが、降りる駅の前々駅で目が覚めた自分を褒めたい。

今日も盛りだくさんな1日だった。